読んだもの・食べたものの防備録

<本>人と企業はどこで間違えるのか?(著者:ジョン・ブルックス)

久しぶりの本の紹介。 企業の失敗談等、10の話から構成。 企業が重大な失敗に陥ろうとする、あるいは実際に陥って重大な危機に瀕する場面を紹介する話が大半だが、後書きでも触れられている通り、この手の本にありがちな抽象化・一般化を行うことなく、丁…

<本>「日本酒 百味百題」(監修 小泉武夫)

日本酒に関する様々なことについて良い感じに纏めた本が無いかなーと思って探していたところ発見。 銘柄の紹介に関するウェイトが、濃淡あれ少なくないこのジャンルの中で、その要素を殆ど排していたところが気に入って購入。 歴史から作り方、種類まで、色…

<本>「ミュシャの世界」

ミュシャについて纏めた本が欲しいな~と何となく思っていたところに、丁度良い本書があったので購入。 アール・ヌーヴォー調のポスター画家としての氏と、スラブ叙事詩に代表される後期の氏をバランスよく紹介している。 もう少し説明的な記述に紙幅を割い…

<本>「『この国のかたち』を考える」(編者 長谷部恭男)

面白いテーマで学術俯瞰講義をやってるなーと思って購入。 加藤御大や、「日比野(勤)と梶浦(由記)は神」とかつて喝破された宍戸御大等、興味をそそられる名前も並んでいたので。 いくつも重要な示唆は散りばめられているが、時宜にかなったテーマという…

<本>「史上最大の決断」(著者:野中郁次郎、荻野進介)

野中先生の新刊ということで購入。 米英その他諸国、陸海空という正に多様な組織をいかにアイゼンハワーがマネジメントしたか、ということが私の主な関心。 話は個のリーダーシップに留まらず、組織論まで広がるが、ここでは関心事に沿ってアイゼンハワーの…

<本>「労働法の「常識」は現場の「非常識」 程良い規制を求めて」(著者:小嶌典明)

絶版となってしまった「職場の法律は小説より奇なり」の全面改訂版ということで思わず購入。 本書においても、大学の人事労務という「現場」の仕事を経験した労働法学者ならではの視点、そして統計というエビデンスに基づく客観的な視点に基づいた小嶌先生節…

<本>「水のなまえ」(著者:高橋順子)

「水」の色々なあり方を、古今様々な詩歌を用いて透かして読み込もうとする一冊。 雨に関する表現の多様性や、水にまつわる様々な神話が整理されているとともに、詩歌での実際の用例も紹介されている点が面白い。 幾つか共感された詩歌を挙げると、一茶の「…

<本>「人事と法の対話」(著者:守島基博、大内伸哉)

人事管理、労働法の各分野を代表する御大二方の対談、ということで興味をそそられて購入。 至る所に重要な指摘があったが、特に性善説に立つか、性悪説に立つのかという点は本当に大変な問題。 労組や左翼系政党、マスコミ等が、ごくごく一部の悪質な事例を…

<本>「孫子に経営を読む」(著者:伊丹敬之)

以前、野中氏の著書で孫子が紹介されていたので、ついでにと思って購入。 書中で書かれている通り、原典の順番に拠らず、テーマ毎に纏められている点は、確かに頭を整理しつつ読みやすい。 また、読み易くするための工夫として、1セクション3千字程度とし…

<本>「月の裏側 日本文化への視覚」(著者:クロード・レヴィ=ストロース、訳:川田順造)

フランスの社会人類学者である氏の眼から日本文化を見ると、どのように見えるのか、ということに興味があり購入。 社会人類学自体は良く分かっていないので、少しとっつき辛い面はありましたが、中々示唆に富む指摘は非常に多い。 例えば、日本においては「…

<本>「辞書に載る言葉はどこから探してくるのか?」(著者:飯間浩明)

辞書の作り方に少し興味があったため+言葉を「探す」のが面白そうで購入。 私自身、生活範囲が非常に限定的なので、場所によって言葉が違うことを再認識。 「上代」の通常の(?)意味や「買い入れ」と「買い取り」の相違など、小ネタの引き出しを増やすた…