<本>「史上最大の決断」(著者:野中郁次郎、荻野進介)
野中先生の新刊ということで購入。
米英その他諸国、陸海空という正に多様な組織をいかにアイゼンハワーがマネジメントしたか、ということが私の主な関心。
話は個のリーダーシップに留まらず、組織論まで広がるが、ここでは関心事に沿ってアイゼンハワーのリーダーシップに関する記述ついて少し感想をコメント。
氏は、前提として共通善に照らして正当な目的を持つこと、の必要性を指摘する。
直感的には理解しうるのですが、疑問として、その「共通善」は既に存在するものなのか、とりわけ多様な構成員からなる組織においてはとりわけ必ずしも自明ではないように思われる。
仮に存在するのであれば、それはどのように存在し、リーダーはそれをどのように析出し、言語化することが求められるのか、そのプロセスを明らかにして欲しい。
固く結束したチームを作るための人事の重要性など、当たり前といえば当たり前なことを体系立てて説明しており、頭の整理のうえでも有益な一冊。
ただ、大半が割かれている、戦史の綿密な説明に当たっては、もう少し地図を使った説明をしていただいたほうが、この分野自体には明るくは無い身にとっては有難い。
史上最大の決断---「ノルマンディー上陸作戦」を成功に導いた賢慮のリーダーシップ
- 作者: 野中郁次郎,荻野進介
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/05/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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